SPI対策ドリル

非言語・言語の解き方

SPI形式 損益算の例題と公式|原価・定価・利益

損益算は「原価・定価・売価・利益」の関係を式にできれば得点源にしやすい単元です。

最終更新: 2026-06-14SPI非言語の解法に精通した教材ライター編集部

結論から言うと、損益算は「原価・定価・売価・利益」の4つの用語と、それらを結ぶ基本公式さえ整理できれば、得点源にしやすい単元です。複雑に見えても、やっていることは『仕入れ値に何%上乗せして値段をつけ、そこから何%値引きして売る』という掛け算の連続にすぎません。この記事では、用語の整理から基本公式、値引き・割引込みのオリジナル例題、解法ステップと検算のコツ、ひっかけパターンまでを、SPI形式の非言語対策として順番に解説します。

損益算とは:原価・定価・売価・利益の用語整理

損益算とは、商品の仕入れから販売までの『お金の増減』を計算する問題です。まずは4つの基本用語の意味を正確にそろえておくことが、ミスを減らす第一歩になります。

用語意味別の呼び方
原価商品を仕入れた値段。計算の出発点になる金額仕入れ値・コスト
定価原価に利益分を上乗せして最初につける値段希望小売価格
売価実際にお客さんに売った値段。値引きがあれば定価より下がる売値・販売価格
利益売価から原価を引いた、最終的に手元に残る金額もうけ・粗利
損益算の基本用語

損益算の基本公式と関係図

原価→定価→売価→利益の流れ図

原価を起点に、利益を上乗せして定価、値引きして売価、最後に売価−原価が利益。SPI形式の損益算はこの4語の流れで整理できます。

損益算で使う式は、次の3本に集約できます。この3本を『原価→定価→売価→利益』の流れとして覚えると、応用問題でも順番に当てはめるだけで解けます。

求めるもの公式ポイント
定価定価 = 原価 ×(1 + 利益率)『2割増』なら ×1.2、『25%増』なら ×1.25
売価(値引き後)売価 = 定価 ×(1 − 値引き率)『1割引』なら ×0.9、『15%引き』なら ×0.85
利益利益 = 売価 − 原価ここがプラスなら黒字、マイナスなら赤字(損失)
損益算の基本公式

関係を一本の流れにすると次のようになります。『原価』に(1+利益率)を掛けて『定価』を出し、『定価』に(1−値引き率)を掛けて『売価』を出し、『売価』から『原価』を引いて『利益』を求める——この一方向の流れを頭に入れておけば、どの値を聞かれても逆算で対応できます。

割合の言い換えに注意

  • 『◯割』=『◯×10%』。2割増=20%増=×1.2
  • 『増し』は1に足す、『引き』は1から引く
  • 百分率は小数に直す(30%→0.3)と計算が速い
  • 『◯%の利益を見込んで定価をつける』は『定価 = 原価×(1+◯%)』のこと

オリジナル例題(値引き・割引込み)

実際に基本公式を当てはめて解いてみましょう。いずれもオリジナルの数値で、流れを追えば素直に解ける設定にしています。

オリジナル例題

ある商品を1個800円で仕入れ、原価の25%の利益を見込んで定価をつけた。しかし売れ行きが悪かったため、定価の1割引で売った。このとき1個あたりの利益はいくらか。

  • A. 80円
  • B. 100円
  • C. 120円
  • D. 200円
答えと解説を見る

答え: 100円

まず定価を求めます。定価 = 原価×(1+0.25) = 800×1.25 = 1000円。次に売価を求めます。1割引なので 売価 = 1000×(1−0.1) = 1000×0.9 = 900円。最後に利益を出します。利益 = 売価 − 原価 = 900 − 800 = 100円。値引きしても原価を上回っているので黒字です。

オリジナル例題

ある商品を1個2000円で仕入れ、原価の4割増を定価とした。セールで定価の2割引で売ったとき、原価に対する利益率は何%か。

  • A. 8%
  • B. 12%
  • C. 16%
  • D. 20%
答えと解説を見る

答え: 12%

定価 = 原価×(1+0.4) = 2000×1.4 = 2800円。2割引の売価 = 2800×(1−0.2) = 2800×0.8 = 2240円。利益 = 2240 − 2000 = 240円。原価に対する利益率 = 利益 ÷ 原価 = 240 ÷ 2000 = 0.12 = 12%。『4割上乗せして2割引いたから差し引き2割の利益』と早合点しないことがポイントです(後述のひっかけ参照)。

解法ステップと検算のコツ

損益算は『流れの順番どおりに式を立てる』ことで安定して解けます。以下の手順を毎回なぞる習慣をつけると、複雑な設定でも崩れにくくなります。

損益算を解く5ステップ

  1. 1

    原価を起点に置く

    問題文で与えられた仕入れ値(原価)を出発点にします。原価が未知なら『原価をx円』と置きます。

  2. 2

    定価を計算する

    『原価×(1+利益率)』で定価を求めます。『◯割増・◯%増』はすべて(1+割合)に直します。

  3. 3

    売価を計算する

    『定価×(1−値引き率)』で実際の売価を求めます。値引きがなければ売価=定価です。

  4. 4

    利益を求める

    『売価−原価』で利益を出します。問われているのが金額か率かを設問で確認します。

  5. 5

    逆向きに検算する

    求めた利益を原価に足して売価に戻る、売価を値引き率で割って定価に戻る——と逆算し、最初の数値と一致するか確かめます。

ひっかけパターンと注意点

損益算で失点しやすいのは、計算そのものより『割合の基準』と『言葉の読み違い』です。代表的なひっかけを押さえておきましょう。

パターン誤りやすい考え方正しい考え方
増し分と引き分の相殺『4割増→2割引だから差し引き2割の利益』とする掛け算で計算する。1.4×0.8=1.12なので利益は12%(20%ではない)
利益率の基準ずれ値引き後の売価を基準に利益率を出す問題文の基準(多くは原価)に対して計算する
定価と売価の混同値引き後でも定価のまま利益を計算する実際に売れた値段(売価)から原価を引く
損失(赤字)の符号売価が原価を下回っても利益として処理する売価−原価がマイナスなら損失。設問の問い方を確認する
損益算の頻出ひっかけ

ミニFAQ

損益算でよくある疑問を結論先出しでまとめました。

計算と基準について

利益率の基準は問題文で指定された金額(多くは原価)に合わせます。基準を取り違えると正しく計算しても答えがずれるため、最初に基準を確認する習慣をつけましょう。

よくある質問

損益算の基本公式は何ですか?
次の3本が基本です。(1)定価=原価×(1+利益率)、(2)売価=定価×(1−値引き率)、(3)利益=売価−原価。『原価→定価→売価→利益』の一方向の流れとして覚えると、どの値を問われても順番に当てはめるか逆算するだけで解けます。
『4割増して2割引いた』ら利益は2割になりますか?
なりません。増しと引きは足し引きではなく掛け算で効きます。原価2000円なら定価=2000×1.4=2800円、売価=2800×0.8=2240円で、利益は240円、原価に対して12%です。1.4×0.8=1.12と計算するのが正しい考え方です。
利益率はどの金額を基準に計算しますか?
問題文で指定された基準に合わせます。SPI形式では原価を基準にする問題が多い傾向ですが、設問によって異なる場合もあります。『原価に対して』『定価の◯割増』などの記述を最初に確認し、基準を取り違えないことが失点を防ぐコツです。
損益算で電卓は使えますか?
電卓の可否は受検方式・年度・企業によって変動するため断定はできません。割り切れる素直な数値で暗算・筆算でも解けるよう練習しておくと、どの方式でも対応しやすくなります。

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本記事の例題はすべて当サイトが作成したオリジナル問題であり、実際の試験問題ではありません。